のぼり旗の作り方って知ってますか?

こんにちは。ポップジャパンの石川です。

突然ですが、のぼり旗ってどうやって作っているか知ってますか?

前回の記事では、ポップジャパンで開催された『布印刷セミナー』の様子をご紹介しましたが、セミナーの中では実際にポップジャパンの工場を見学していただくプラグラムもありました。

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実際にのぼり旗を始めとした布印刷物が出来上がる様子を見ていただいて、大変好評だったのですが、同時に感じたことが一つ。

布に印刷することって、あまり知られていないんだな

ということです。

と言うか、紙の印刷自体も家庭用プリンター以上のことは一般的ではないので、まして布の話となれば当たり前なのですが、今回ののぼりラボではのぼり旗を始めとした「布印刷」の技術について解説します。

安い、早い、綺麗の3拍子の『捺染』

捺染(なっせん)は、別名でシルクスクリーン印刷とも呼ばれます。

ザックリとした説明ですが、

・まずに使うインク一色ごとにメッシュ状の布を張った『版』を用意。
・その版にインクが「浸透する箇所」と「浸透しない箇所」を作成。
・インクの浸透する箇所に添って印刷が行われます。

因みに、この「メッシュ状態の薄い布」の質感がシルクの様であることから、シルクスクリーンという別名で呼ばれています(実際は絹ではなく化学繊維です)。

この技術をもっと簡単に家庭用にまで落とし込んだものが、かつて理想科学工業から発売されていた『プリントゴッコ』。

しかし現在では既にその『プリントゴッコ』自体が消滅してしまい、以前ほど話が通じなくなったと嘆く営業担当者からもいるとかいないとか。

捺染の特徴は、印刷スピードの早さです。

通常サイズののぼり旗であれば1時間で800枚を余裕で印刷できます。

また一度版を作ってしまえば、刷れば刷るだけ当然一枚あたりの単価も低く抑えることが可能で、コスト面でも優秀。

以前は捺染で写真や複雑なイラストのような図柄を生地にプリントすることが難しかったのですが、現在では製版方法も発達し、精密な写真レベルの表現も可能になりました。

捺染によりのぼり旗印刷の技術を向上させることで、ポップジャパンでは『安い、早い、綺麗』の3拍子を実現しています。

捺染の苦手な分野は少量ロット生産。

捺染では、プリントに必要な色に応じて版を用意します。

4色なら4枚、8色なら8枚の版が必要となりますので、当然色数で値段が変わりますので、1枚2枚の印刷では、かなり割高になってしまいます。

捺染のポテンシャルを十分に引き出すには、どうしても大量に印刷する必要があるのです。

1枚からでも印刷可能な昇華転写は優秀なコストリーダー!

捺染と並んでポップジャパンで活躍する印刷技術は昇華転写(しょうかてんしゃ)です。

昇華転写の印刷を説明すると、以下の通り。

転写紙と呼ばれる特殊な用紙にプリンターで図柄を印刷。

転写紙とのぼり生地を高温(約200℃)になっている転写機のローラー巻き込ませる。

転写紙から気化したインクが生地の分子構造に入り込んで染める。

簡単に言うと、熱と圧力によって転写紙に乗っているインクを気化させて(昇華させて)密着した生地を染める(転写させる)というプリント方法です。

そして捺染と違う一番のポイントは、『転写に版という概念は無い』ということです。

色数の制限も無く、どの様なデザインであっても昇華転写では理論上印刷することが可能です。

また捺染が不得手としていた少数のアイテムの制作も得意で、1枚から比較的低コストで印刷できます。

昇華転写で扱える生地の種類は捺染と比べても大変豊富で、麻風の味のある生地や、バッグにも使われる帆布生地にも印刷ができるので、ポップジャパンでものぼり旗に限らない様々なアイテムの制作に昇華転写は用いられています。

昇華転写は非常に自由度が高い印刷方法なのですが、その欠点は捺染機と正反対で大量生産に不向きです。

捺染が1時間で800枚程度ののぼり印刷が可能なのに対して、転写は1時間で50枚程度が現実的な数字です。

また、版の様に「一度作れば刷れば刷るほど1枚の単価が下がる」というワケではなく、1枚あたりのコストは変わりません。

昇華転写だとどうしてものぼり1枚あたりの単価が高くなってしまうのです。

2つの技術を持つ意味

ポップジャパンで使われている捺染と昇華転写という印刷技術。

それぞれの刷方法の特徴を簡単に説明してきましたが、なんとも上手い具合に正反対な技術です。

双方の特性を活かしあい、お客様の要望やデザイン、仕様に応じて印刷方法を決めてポップジャパンではのぼり旗のみではなく、様々なアイテムが日々作られています。

「布に色を付ける」と一言で言っても、その方法は千差万別で奥が深いものがあります。

布印刷のプロとして、日々研究を続け多様な要望に対して柔軟に対応できる体制をポップジャパンはこれからも実現させていきます。

 

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