のぼり旗で問われる放火対策!被害を食い止める防炎加工について

石川

こんにちは。ポップジャパンの石川です。
現在9月21日から9月30日の間は秋の全国交通安全運動の期間であり、道端にも多くの交通安全への意識を啓蒙するのぼり旗が立っています。

交通安全や防災への意識も高まるこの時期は、涼しさから肌寒さを感じる季節の変わり目。空気の乾燥に加えて、何かしら暖を求めたくなるこの頃では、火災の不安も増加します。

総務省消防庁の資料によると、昨年平成28年の総出火件数は36,831件。
前年に比べて2,280件減少(-5.8%)ですが、出荷原因の1位は「放火」という人為的なものとのことで、とても物騒であり残念なデータが出ています。

参考資料
[消防庁]平成28年(1月~12月)における火災の状況

放火の対象は放置された可燃ごみや車両カバーなど様々ですが、のぼり旗など可燃性素材の屋外広告に火をつけられたという話も少なくありません。
ポップジャパンでは、夜間や閉店時など人がいない時に、撤収できる屋外広告は屋内にしまうことを強く推奨しています。
しかし、それでものぼり旗など屋外広告が燃える素材である以上、火災の危険は常につきまといます。

では、燃えない素材ならどうでしょうか?
今回ののぼりラボでは、燃えない屋外広告で火災を未然に防ぐ「防炎素材」について紹介します。

防炎の実態と加工方法

「防炎」という言葉のイメージだけでは、「燃えない」「火がつかない」と捉えられますが、厳密に表現すると、実は「燃え広がらない」と言った方が正確です。
実際に簡単な燃焼実験を行いましたので、見比べてみましょう。

防炎加工をしていない一般的な生地ではすぐに燃え広がりますが、防炎加工をしている生地は着火するものの、燃え広がることなく消化してしまいます。
このような防炎加工を施した記事を用いることによって、のぼり旗が放火などの対象にされたとしても、延焼することなく被害を最小限でとどめることができるのです。

また動画内では、「繊維に防炎加工」と「生地に防炎加工」という二つの防炎加工の様子を紹介しています。
似たような表現ではありますが、それぞれの違いについて説明します。

■繊維に防炎加工:繊維そのものに防炎性能を持たせる方法
のぼり旗で主に使われる生地は、ポンジと呼ばれるポリエステル成分の生地です。
化学繊維を製造する段階で防炎加工を行い、生地として織り上げていくことで防炎性能をもった生地ができあがります。
防炎性のある繊維による生地は、主に昇華転写を行う際によく用いられます。

■生地に防炎加工:通常の生地に防炎薬剤を用いて防炎性能を後付する方法

こちらは主に綿やレーヨンなど、製造段階で防炎加工ができない素材で用いられる方法ですが、ポリエステルなど化学繊維の生地でも、防炎化が必要とされる際に用いられています。
コーティングによって防炎効果を付加するといった表現が、イメージに近いでしょう。
のぼり旗など捺染での印刷物の場合では、防炎薬剤の入ったインクを用いることで加工を実現しています。

防炎認定は安心の印

防炎機能を持った防炎製品を扱うには、日本防炎協会の認定試験に合格しなければなりませんが、もちろんポップジャパンは試験に合格し、登録表示者」として登録されています。

防炎認定

コチラのシールは防炎認定をクリアした商品にしか張ることの出来ない、言ってみれば安心の証明書です。(そして、もし街中でこのシールが貼られたものをみかけたら、それはポップジャパンが製造したものということですね)

防炎加工に込める想い、それはのぼり旗や店頭幕といった屋外広告を、安心して設置し集客に役立てて欲しいという願い。
その実現のためには私達メーカーも最大限の努力をし続けます。

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