「それをすてるなんてとんでもない!」使い終わったのぼりで実現する3R活動。のぼりは資源だ!

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3R(スリーアール)という言葉を聞いたことはありませんか?
少し説明しますと、これは、
・Reduce(リデュース:減らす)
・Reuse(リユース:繰り返し利用する)
・Recycle(リサイクル:再資源化する)
の頭文字である3つの「R」のことで、それぞれの考え方によって廃棄物の削減に努め循環型社会を実現しようという考え方です。

これまで、のぼりラボでは折に触れて「のぼりには賞期限がある!」「のぼりは鮮度が命!」と提言してきました。
けれども、それは裏を返せば次々と哀れな「古いのぼり」「鮮度の落ちたのぼり」が生まれ出てきてしまうことを意味しています。

「のぼりは消耗品」という考え方は否定できません。
色褪せたりほつれたりしている印象の悪いものを立て続けることが、広告として販促物としてむしろ逆効果であることは、我々自身が証明してきた結果です。
また何かしらのイベント用のものであれば、その期間が終わってしまえばもう用事がないこともまた事実です。多くはゴミとして廃棄あるいは回収されてしまっていることでしょう。
「第○○回~」などと入っていたら、これはもう次回に使い回すことすら難しそうです。

古い、役目を終えたものは廃棄してしまうしか道は無いのでしょうか?
今回は3Rの考え方から、使い終わったのぼりの行方について調査してみました。

Reduce(リデュース):季節が巡ればのぼりも巡る?繰り返し使われる勝ち組たちの姿。

突然ですが、のぼりって一枚幾らくらいのものでしょう?
当サイト(集客玉手箱)でも既製品からオリジナルデザインまで取り扱っていますが、他のサイトなどで少しお値段を拝見してみても500円から数千円程度のものが多いようです。
当サイトでも、オリジナルデザインでご注文いただき、その上生地や縫製の変更注文などがありますとさらに価格はさらに上昇していきます。
コストをかけて気合の入ったオリジナルデザインで作成された品物が、期限が過ぎたからとアッサリ使い捨てられる。これってとても勿体無い話ではないでしょうか。
さらに、のぼりというものは実際の利用場面となれば、同時に複数枚で利用することが多いものです。
例えば大きな駐車場を囲うフェンスに沢山ののぼりが立てられて利用されている光景を目にしたことはないでしょうか?
それらを全て「イベントが終了したから」「時期が過ぎたから」と言って一度に大量処分してしまうというのは、これは環境の面から見てもかなり問題があります。

我々も一度は「のぼりは消耗品」と定義しました。しかし実際のところ少し疑っていたことをここに告白します。
「実は捨てずに保管し再度利用されているものも多いのではないだろうか…」
と。

事実、蓋を開けてみると捨てずに保管しているケースも結構多いことが分かりました。
その理由というのは至極単純で、年間の定例行事というものは一年後ほぼ確定的にまた繰り返し訪れるという事実です。
例えば、春に「お花見弁当」というデザインを作成したとしたら、そのデザインが普遍的であればあるほど来年の春にまた繰り返しての利用が可能です。
他にも「歳末セール」だとか「冷やし中華始めました」なんてものも毎年利用されることでしょう。

このように、目立った汚れや傷みがないもの。デザインや品質が繰り返し利用する上で特別問題無い状態のものであれば、次の利用機会まで大事に保管しているパターンも多数あるのだそうです。
場合によってはポールから外され、洗濯までして汚れを落とし大切に畳まれて保管されている幸福な勝ち組のぼりもあるという話で驚かされます。

使えるものは計画的に繰り返し利用していくという考え方は、当然ながらコストの削減と同時に廃棄物の削減に繋がります。
以降に紹介していくReuse(リユース)、Recycle(リサイクル)にもコストやエネルギーは必要なのですが、それらすら削減できる根源的な取り組みと言えるでしょう。

Reuse(リユース):あの「のぼりOB達」は今!実は結構な人気者だった!?

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役目を終えたのぼりに新しい命と役割を与えた例として、巾着袋やエコバッグ、トートバッグとして再利用したケースがあります。
また他にも椅子カバー、ティッシュカバー、エプロンなどなど様々なものに作り変えられて利用されており、意外と「のぼりOB」の方々というのはリサイクル素材として引く手数多のようです。

また一風変わったものとしては、交通安全協会の方で「交通安全」啓蒙として立てていた蛍光色ののぼりを編みこんで「蛍光色わらじ」を作成したという話も聞きました。
「何故わらじ?」という感じでもありますが、聞くところによると
「運転中に携帯電話を使用するといった『二足のわらじを履く』ようなマネをしないで」
という願いを込めたシンボルとして制作されたそうです。
こちらは宮崎県南交通安全協会に飾られたそうで、ちょっと実物を見てみたい代物ですね。
消耗品として見られていたのぼりがその役目を終えた後、今度は立派な交通安全のシンボルとして生まれ変わって利用されているという話。のぼりに輪廻転生の真理を垣間見た瞬間です。

他にも、「防災用ホイッスルの飾り」としてリメイクし利用されているものがあります。
東日本大震災、そして先日の熊本地震もあって人々の防災意識は日々高まっているのですが、その中で女性が持ち歩き易く利用し易い「お洒落で素敵な防災ホイッスル」という需要から作成された一品だそうです。
「防災グッズにお洒落さなんて…」とか考えてしまいそうですが、持ち歩き易さによって携帯率の向上と防災に繋がり、結果的に命が助かるというのであれば、何にせよそれは結果オーライ。
のぼりOBによって命の危機から救われるなんて、なんて素晴らしい話でしょう。

Recycle(リサイクル):のぼりは資源だ!最新技術で広がるのぼりドリーム!

神社のぼりなど一部ののぼりには主に木綿の素材が利用されていますが、一般的なものは「ポリエステル」繊維を編みこんだ素材で作成されたものが大多数です。
そして、このポリエステルという素材はペットボトルなどと同様にリサイクルが可能です。
以前ですと防炎処理などプリントに利用した化学薬品などによっては、リサイクルが難しかったそうなのですが、特殊技術によって再び繊維化し新たな生地として再生させる技術の開発に成功。
それによって、のぼりを資源としてリサイクルすることが可能になったということでした。
しかもリサイクルにかかる費用は新たにポリエステル生地を作る場合とほぼ同程度だそうです。

日本国内でのぼりの年間廃棄量は10トンとも20トンとも、いやいやもっと大量だとも聞いていますが、それら全てがリサイクル可能だと言うこととなれば、これは大変意義のあることではないでしょうか。
リサイクルエネルギーの重要性も大きくなってきている今日、ペットボトルからガソリンが精製されたなんて話も聞きます。
今後、もしのぼりがエネルギーとしての転換が可能となる日が訪れるならば!
世界広しと言えど、これだけの本数ののぼりが立っている国は日本以外にありません。
おぉ!これは「のぼり大国日本」が「エネルギー大国日本」として躍進できる日も遠くないのではないでしょうか!
のぼりを燃料とした車が疾走する未来!これは夢がひろがります!

のぼりは滅びぬ!何度でもよみがえるのだ!!(カタチを変えて)

今回、3Rの考え方に沿って「役目を終えたのぼり」の行方を調査してみたところ、思っていた以上に再利用の技術や取り組みが進められていたことに驚きました。
時期物など繰り返し使えるものは計画的に使いまわすことでコストとエネルギーをコントロール(リデュース)。
そして再利用可能なものは素材として扱われ、アクセサリーや各種カバー、エプロンにトートバッグ、そして「交通安全わらじ」へと姿を変えています(リユース)。
すでに様々な色や柄で染められている生地を無作為に編み込むことで生まれる偶然的な模様が魅力として、クリエイターの方々に捉えられ喜んで利用されているというのも面白いですね。
また、汚れ、ほつれ、破れてしまって例え無残な姿となったとしても、今度は資源となって新たな命が吹き込まれて利用されていくということ(リサイクル)。
のぼりの命はその形態を自在に変化させながら巡るサイクルの中で言わば永久であることを実感させられます。

弊社でものぼりの生産工程において、決して少なくない量で、廃棄物としてののぼりや捨てざるを得ない生地が発生しています。
しかし今回の調査によって、のぼりは見事に3Rが目指すところにある循環型社会を形成できるものであることが分かりました。

「のぼりは鮮度が命」
この考え方の裏にある「古いのぼりの逝き先」は、決して暗いものではなくて、むしろ明るく希望に満ちたものでした。
しかしそれは
「よし分かった。新しいものこそ正義だ!古いヤツはじゃんじゃん捨てオッケーだな!」
と、粗末に扱うことを肯定するものではありません。
それは、去っていくのぼり達の第二・第三の人生(幟生?)を想い、これまでの働きに感謝し、新しい活躍の場がまだまだあることを喜びながら、捨てるのではなく「送り出す」考え方に他ならないのです。

古い役割を終えたのぼりは決して哀れな代物ではありませんでした。
素材として資源として有効に利用され続けていく「かつてのぼりだったモノたち」の活躍を、今後もラボとして追いかけ続けてみたいと思います。

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